コタン　コロ　カムイ

生田宏司が好んで描く鳥の一つにしまふくろうがあります。

しまふくろうはアイヌ語で、コタン・コロ・カムイと呼ばれ、その意味は「村を守護する神」だそうです。

アイヌ文化では、鳥も獣もカムイ（神）として敬われます。そしてしまふくろうが、鳥の中で最高位の神様と言われ、村を守る神と言われるには、いくつかの言い伝えがあるそうです。

先ずは、暗くて怖い夜、あの威厳に満ちた姿からイメージされた

次に、個々のしまふくろうのテリトリーとかつて一つの集落の活動圏が大体一致しており、

絶えずつがいのしまふくろうに、見守られているように感じられた

アイヌの人々から愛され・尊敬されたコタン・コロ・カムイは、カムイチカブ（神の鳥）とも呼ばれたくさんの物語・芸能に登場するそうです。

しまふくろうの現状は

しまふくろうは北海道にしか生息していない大型のふくろうです。

羽を広げると２メートル近くあり、巣を作るのに樹齢３００年以上の大木が必要なのだそうです。

森林伐採や開発、人間の都合で生息域が狭められ、しまふくろうのつがいが巣を作ることもできず、生存の危機に瀕しているそうです。

北海道旭川市旭川動物園のホームページ、「シマフクロウ繁殖記～第一弾～」によると　シマフクロウが卵を生み（３月９日）、抱卵に入っているそうです。順調にいけば４月下旬に孵化の予定だそうです。健やかに成長してほしいものです。

　　　生田宏司　「コタン・コロ・カムイ」